ゴールラッシュに至った過程に感心! バーレーン戦 ワールドカップアジア最終予選観戦記

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◆2024年9月11日(水)

日本代表 5-0 バーレーン代表

バーレーン

◆これほど「戦略」がハマった試合も珍しいのではないだろうか・・・?

バーレーンは前半と後半で別のチームになってしまった。前半はゴール前を厚く固める事もあるかと思えば、最終ラインを押し上げ・非常にコンパクトに日本にスペースを与えないなど、変幻自在の戦い方。

これは相当手こずるかな・・・

前半を終えた時点で、私だけでなく、多くの人々がそう感じたと思う。そして、森保監督もまた、そうだったのかもしれない。思い切って戦術を変えた。

堂安に代えて、伊東純也を入れてきた。

堂安もデキが悪かったわけでは無い。しかし、三苫が徹底したマークに合い思うように前を向けない時間が続いていた。そこで、純也に「タテの突破」を命じたわけだ。

右サイドでタテに突っ込む純也のスピードに、バーレーンは慌て出す。それまでは、三苫を厳重にケアして日本の左サイドにやや重心が寄っていたバーレーンの守備が、伊東の突進をも見なくてはいけなくなり重心が右に寄ってきた。シーソーで言えば、左に傾いていたものが、水平に戻った・・・というところか。

そうなると、今まで窮屈だった左サイドに、徐々にスペースが出来るようになり、純也が目立てば目立つほど、三苫が自由になってくる。左シャドーの鎌田がうまかった。中盤に引いてタテパスを受けようとする。バーレーンのDF達が一瞬三苫から視線を鎌田に移した瞬間!三苫は走り出す。

ここで上田が絶妙な位置取りで、自分がマイナスに受けるように軽く戻るように走り出す。DF達は、鎌田から上田へのマイナスのパスを警戒する。しかし、二人に釣られて日本ゴール方向に挽きつけられたバーレーンのDF達の背後には・・・・スペースがぽっかりと空いて、そこには走り込んでいた三苫が!

そして三苫がDF陣を引き連れて振り向きざまに出すマイナスのパス・・・・

ゴールを遮るものは何もないスペースに守田が飛び込んでくる。

守田の2得点は、彼の技術もさることながら、「スペースを作り出す戦略」、「左スペースを空けて三苫を生かす戦術」から生まれたものと言えるのだ。

これを「意として(戦略として)交代」のカードを切った森保監督も凄いけど、それに応じて「右サイドをかく乱」して見せた伊東も大したもの。さらには、「伊東の投入→三苫のフリー化→自分の前にスペースが空く」事を予測して準備していた・・・からこそ、守田が2得点も上げることができたのだ。

つまり、監督の戦略をプレーヤーが理解咀嚼して自分の戦術に落とし、忠実に実行した、ということ。

先発メンバーも、控えのメンバーも、監督の意をうけそれをプレーで表現する・・・インテリジェンスあふれるプレーを正確に表現できる能力を持っていた。

ということだ。

これは強いよ。

今までは、ゴール前をガチガチに固められスペースを消されると、途端に横パスしか方法が無く「日本はカニ(のように横にしか動けない)」と言われてきた。それを・・・

中国戦では、その狭いスペースの中に斜めにパスを入れて、こじ開けるように得点を重ね、
バーレーン戦では、狭いスペースから相手を引き出す選手を入れて、スペースを空けて得点を重ねた。

2試合で12点を奪いまくったのは、「相手が弱い」からと言われている。確かにそれもあるが、「得点するための戦略と戦術、そしてそれを実現する技術」これをワールドカップ最終予選と言う場で冷静に実行できる力が今の代表にある。

もう1段階、2段階、相手のレベルがあがるサウジアラビアやオーストラリアだけれども、どんな戦いをみせてくれるか、楽しみだ。

今の日本代表は強い。