日本代表0-1コスタリカ代表

(NHKワールドカップ特設サイト より引用)
とても失望している・・・そして、とんでもなく落胆している・・・・
でも、キックオフからずっと,試合終了までずっと(ほんの少しではあるが)感動していた。
◆リスペクト・・・・
キックオフからずっと、コスタリカの選手たちは「専守防衛」と、自陣に貼りついていた。
時として5バックに二列目に4人・・・・フィールドプレーヤー10人の内9人もがペナルティエリアのすぐ前に頑として陣取っていた。日本代表をリスペクトし大警戒してくれた為だ。前回大会まで6大会21戦も闘って来たのを見て来て、こんな光景は初めてだ。
日本代表が自陣に貼りつくことはあっても、相手が引いて出てこないなどありえなかった。
そう、これはアジア予選ではない、かりそめにもワールドカップ本大会の場だ。
本大会の場で「日本代表がリスペクトされ、相手が自陣に引いて貼りつく」そんな事が起きうるとは・・・ほんの7大会前には「出場する事すら叶わない、出ることが悲しいまでの願い(悲願)」だった立場の国がである。
どんなに強い攻撃力があっても、守備がダメだとスタメンはおろか、チームに呼ばれない。代表だけでなく、それが国の小さなクラブチームであっても、ユースであってもそれは同じ。と言うくらい、「守備を重視するサッカー」それがコスタリカのサッカースタイルなのだそうだ。(私もこれは敗戦した後で知った)そんな、元々守備に重きを置くチームではあった。それにしても、守備を重きを置くチームだったとしても、9人守備は無いだろう。日本を強いと認め、リスペクトするが故の9人守備だろう。
サッカー大国、フットボール強国とは言えないまでも、リスペクトし大警戒には値する強さ・・・と他国に認められたわけだ。「日本代表を強くする、ワールドカップに行く」その為にJリーグを立ち上げると、スタートする前から見続けてきた私にとっては、この光景は少々感動に値するものではあったわけだ。
◆そして、それは日本代表がもっとも苦手とするスタイルでもあった。
キックオフ直後に、私は覚悟させたられた。
これ(リスペクトの結果の大勢でゴール前をがっちり固められるスタイル)は、日本代表が実はもっとも苦手としているスタイル。今日は苦戦どころではない、大苦戦となるだろう・・・
そして、ここには大迫はいない・・・
と。
案の定。大苦戦となった。
アジア予選でも格下相手に、ガッチリと引かれ、ゴール前に敵味方(GKを除く)20人が集まるというのは珍しくない光景。そしてこうなると、本当に日本代表は得点が取れない。
日本の強さは速さであり、流れるようなダイレクトの素早いパス交換にある。ただ、それは(ある程度以上の)スペースを必要とする。人がいない場所にボールを出し、受ける。その基盤となる場所が無い事にはこの戦術は成り立たない。
スペースを作るため、相手プレーヤーを引き出すために、バックパスを多用する場面が目立ってくる。このワールドカップでドイツを倒したことで「にわかサポーター」と化した家内が「どうして後ろばっかりにパスするの!」と何度も叫ぶ。
こうなると個の力で局面を打開しなくてはいけない。バイタルエリアにどんどん切り込んで勝負。または、遠目からでも枠の中にめがけてどんどんシュートを放ってゆく。または、とにかくサイドを起点にし、しつこくしつこくアタックしてゆく。それが必要。
しかし、アジア予選の時もそうだったように、今日も得点の香りすらせず、いたずらに時間だけが経過してゆく。アジア予選からの課題を克服できないままに、来てしまった代償でもある・・・
そして、
吉田の守田へのパスを奪われ、権田の指先をわずかにかすめたボールが日本のゴールネットを揺らした。
クリアミスと言う声も多い。確かにクリアミスであるかもしれない。でも、私は吉田を責められない。彼は守田に「起点となるべく攻撃の意思を込めたパス」を送ったのだ。今まで何度も守田を起点とするパスから得点が生れてきた。彼は意図してそれを起こそうとした。
吉田は相手が寄せて来ているから、前がかりになっているからこそ、単純に大きなクリアではなく、攻撃の起点となる「パス」を送ったのだ。ここからビルドアップされた速い攻撃を展開すると。それが、わずかに短かった・・・・守田に届かなかった・・・
私は吉田を責められない。
最後に、最後の最後に、
「ワールドカップでベスト8を経験した国」と、「そこを目の前にしながら到達できなかった国」
の差が出たとしか言いようが無い。紙一重の差だけれど、その差はとてつもなく大きいとも感じた。結局経験値、見たことのある景色の差が出たわけだ。
失望している、とても失望し、とてつもなく落胆している。
しかし、ほんの少しワクワクしている自分もいる。
本気のスペインと、決勝トーナメント進出を賭けた本気のスペインと真剣勝負が出来る。今度は、今日のコスタリカの様に責められ防戦一方になる時間帯も多いだろう。しかし、今度こそ、待望の「スペース」が与えられもするだろう。
吉田→守田、または守田を起点としたビルドアップ。素早いスペースへのダイレクトの展開からゴール前に・・・・
ワールドカップの本番で、優勝候補と言われるチームが本気となる場で、勝負が出来る。
日本代表が本当に強くなれたのか、8強以上を本気で狙える立場に立てたのか。
それを証明する場でもある。
やっぱり、少し、ワクワクする。
まだ、見たことのない景色(ベスト8以上)に挑戦する権利は残っているのだから!
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