【2023-24】滑走日記ー31日目「急斜面とアイスバーンにビビる!?」マスターズ技術選チャレンジ3日目(その1)   ルスツリゾートスキー場。

2024年2月12日(月・祝)ルスツは晴れ

masuters

◆二種目目大回り(ロングターン)

怖ぇ!!!!!!

スタートに立った瞬間、過去に感じたことのない恐怖感を感じた・・・・

インスペクション(コース下見を兼ねたゲレンデを平らにならす作業)中から、

「バーンが固くてイヤだな・・・」

とは感じていた。

長年の経験から斜度に対する恐怖感はそれほどではなかったつもりだった。しかし、2年前のアイスバーンでの大転倒からの大ケガ(右ひざ半月板損壊)の時の怖さが蘇ってきて、逃げ出したくなるほどの恐怖感にスタートに立った瞬間、襲われたのだ。

アイスバーンで転倒したまでは何とも無かったのだけれど、そのまま滑落・・・滑り落ち、背中からどんどん加速しながら落下してゆく際の「前の見えない状態で加速しながら落ちて行った」恐怖体験。そしてそれを止めようとした瞬間の強烈なリバウンド!

スキーとストックとゴーグルが、文字通りはじけ飛び、反動で文字通り斜面に叩きつけられた時の恐怖が蘇り、本気で逃げ出したくなった時に、

「スタート良し!」

の声がかかった。もう逃げられない。

・脚をひねり込むようにエッジを効かせる
・外脚を先行させる(内脚を引く)→前後差を無くしエッジを立てる
・外足側に体を近づける(外スキーから体を外さず荷重する)
・スキーをたわませて、たわみを開放するように前方に抜ける
・上に抜けずに低い姿勢をキープする

スタート前は、そんなイメージでいたのだけれど、いざスタートしてしまうと、頭が真っ白になってしまい、何一つ出来なかった。本当に何も出来なかったのだ・・・

気が付いた時には、赤色のゴールラインを越えていた・・・

呆然とゴール付近で立ちすくむ私に、得点のコールが響く。

「ゼッケン61番只今の特点は・・・85,84,85,85,84、85・・・・」

うわぁ、84が二つも!

最低の基準点が85点。それを下回る点数は「平均以下」ということで不合格の滑りということで、その「不合格の滑り」とジャッジした審判が二人もいた・・・ということ。

惨敗・・・いや、それ以上に、「恐怖心に負けてしまい、なにひとつ出来なかった」自分に打ちのめされた思いだった・・・

今年は例年になく(人で不足もあり)指導の現場に立つことが多かった。子供たちと緩斜面でプルークや「制動要素」の多い「スピードを殺す」滑りに明け暮れた毎日だった。

急斜面は、全くと言っていい程立っていなかった所に、直前練習で「スピードが圧倒的に足りない」と言われて、過度にスピードを意識せざるを得なかった側面はあった。

練習不足は自分でも感じていた。

ただ、今年は「自分の現在位置を確認する」と、(練習不足を)自分自身にハナっから言い訳をしていたわけだ。

斜度やバーン状態、スタートのプレッシャーなどは言い訳にならない。

私だけ斜度が急?私だけプレッシャーがキツイ?

そんな訳はない。斜度やバーン状態は全員ほぼ同じなのだから。要はビビッてしまった私が弱かったということ。それにつきるわけだ。

自分の弱さを、恐怖心に巻けてしまった自分が情けなくて仕方がなかった。悔しかった・・・

バーンが怖いときは、「慣れ」しかないと経験上わかっていた。急な斜面が怖いときは、もっと急な斜面に行く。これが手っ取り早い克服法。

と、いう事で、検定バーン(ダイナミックコース・エリートコース)より急なタイガーコースで、急遽、練習することにした。

昨日の小回り(ショートターン)のエリートコースの最大斜度26度
本日の大回り(ロングターン)のダイナミックコースの最大斜度25度

そして、練習に選んだタイガーコースの最大斜度は・・・29度

25度で恐怖心にビビりまくってたのに、29度の斜度で直滑降してみたら・・・それはそれは怖い怖い!

でも、それ以上に自分に負けたことが悔しくて情けなくて、怖さより悔しさが勝った・・・気が付けば、昼飯も食わずに4本も滑っていた。(5本だったかも?)

・脚をひねり込むようにエッジを効かせる
・外脚を先行させる(内脚を引く)→前後差を無くしエッジを立てる
・外足側に体を近づける(外スキーから体を外さず荷重する)
・スキーをたわませて、たわみを開放するように前方に抜ける
・上に抜けずに低い姿勢をキープする

今シーズン経験したことのない急斜面とスピードに手こずったけど、

「足をひねる、あしをひねる・・・・」
「外スキーに体を近づけて、そとすきーにからだをちかづけて・・・」
などなど、ぶつぶつつぶやきながらギリギリまで滑って練習して、集合場所に向かった。

余りの悔しさに昼食を抜いたことは全く苦にならなかった(それだけ緊張もしてたって事でもあるのかな)

最後の種目は「総合滑走」大回り小回りの組み合わせの自由滑走。

スタートまでの時間、作戦を練る。

斜度のキツイ序盤は、怖いけどスピードに乗って、大回り大回り。
斜度が緩くなる中盤で小回りを2回入れて、最後の緩斜面で大回りから小回り2~3発。

目を閉じて、滑りをイメージする。

ジャッジから目を離さない、そうすることで自然な外の傾きが出来る。
あとは、低い姿勢で外スキーに自分の体を近づける。

この2点だけ、あとは頭から捨てて、2点だけを強調して表現する。

泣いても笑っても最後だから、開き直って滑る。

スタート地点に立った。

やっぱり斜度は怖いと感じた。でも、今度はゴールのジャッジがちゃんと見えてはいた。

「ゼッケン61番、スタート準備、良し!」

の、コールとともに、勢いよくスタート!!!!

(この項、つづく)